FINGER(1) | General Commands Manual | FINGER(1) |
名前¶
finger
—
ユーザー情報を調査するプログラム
書式¶
finger
[-lmsp
]
[user ...] [user@host ...]
説明¶
finger
は、システムのユーザーについての情報を表示する。
オプションは以下の通りである。
-s
finger
は、ユーザーのログイン名・本名・端末の名前と書き込み属性 (書き込みが許可されていない場合、端末名の後に ``*'' が付く)・ アイドル時間・ログイン時刻・ オフィスの場所・オフィスの電話番号を表示する。ログイン時刻は、月・日・時・分、の順に表示される。 ただし、ログインしてから 6 ヶ月以上経過している場合には、 時・分ではなく年が表示される。
不明なデバイス・アイドルしていない場合のアイドル時間・ログイン時刻は、 1 個のアスタリスクとして表示される。
-l
-s
のオプションで得られる情報に加えて、ユーザーのホームディレクトリ・ 電話番号・ログインシェル・メールの着信状況・ ユーザーのホームディレクトリにある “.plan”, “.project”, “.pgpkey”, “.forward” ファイルの内容、といった全ての情報を複数行にわたる形式で表示する。11 桁の電話番号は ``+N-NNN-NNN-NNNN'' と表示される。 10 桁および 7 桁の電話番号は、11 桁のときの一部を取り出した形式で表示される。 また、5 桁の電話番号は ``xN-NNNN'' と表示され、 4 桁の電話番号は ``xNNNN'' と表示される。
端末への書き込みが許可されていない場合、 端末名が表示されている行に ``(messages off)'' と表示される。
-l
オプションの場合、一人のユーザーに対して一つのエントリが表示される。 つまり、一人のユーザーが複数の端末でログインしている場合、 端末の数だけ端末情報が繰り返して表示される。メールがない場合、メールの着信状況は ``No Mail.'' と表示される。 新しいメールが届いたあとにユーザーがメールボックスを参照した場合は、 ``Mail last read DDD MMM ## HH:MM YYYY (TZ)'' と表示される。 新しいメールがある場合は、 ``New mail received ...'', `` Unread since ...'' と表示される。
-p
finger
の-l
オプションで “.plan”, “.project”, “.pgpkey” ファイルの内容を表示させないようにする。-m
- ユーザー名 user
のマッチをさせない。
通常、 user
はログイン名とマッチされる。
しかし、
-m
オプションが指定されない限り、ユーザーの本名ともマッチされる。finger
が行う名前のマッチでは、大文字と小文字は区別されない。
オプションが指定されていない場合に、引き数が与えられていると、
finger
はデフォルトで
-l
形式の出力をする。
また、引き数が与えられていないと、
デフォルトで -s
形式の出力をする。
情報が入手できないフィールドは、
どちらの形式においても表示されない点に注意すること。
引き数が与えられていない場合、
finger
は現在システムにログインしている各ユーザーの情報を表示する。
finger
はリモートマシン上のユーザーを調べる場合にも利用できる。
そのときには、
user を
“user@host
” または
“@host
”
という形式で指定する。
前者の場合、デフォルトの表示は
-l
形式である。
後者の場合、デフォルトの表示は
-s
形式である。
-l
オプションは、リモートマシンに渡される唯一のオプションである。
標準出力がソケットの場合、
finger
は全てのラインフィード
(^J)
の前にキャリッジリターン
(^M) を送る。 これは、
fingerd(8)
によって起動されたときに、
リモートの finger
からの問い合わせを処理するためである。
ファイル¶
- ~/.nofinger
- このファイルがユーザーのホームディレクトリにあると、 ローカルホスト外からの finger の問い合わせに対して、 そのユーザーがいないものとして必ず拒否する。 これを有効にするためには、 fingerd(8) によって起動された finger プログラムが .nofinger ファイルを読めなければならない。 一般的に言うと、このファイルのあるホームディレクトリに 他のユーザーの実行ビットセット (o+x) がなければいけないということである。 chmod(1) を参照すること。 この機能をプライバシーのために使いたい場合は、 信頼する前に万一に備えて、 ``finger @localhost'' でテストをすること。
- ~/.plan
- ~/.project
- ~/.pgp
- これらのファイルは、詳細な形式での問い合わせの一部として表示される。 .project ファイルは 1 行に制限されるが、 .plan ファイルは全て表示される。
関連項目¶
履歴¶
finger
コマンドは 3.0BSD
で登場した。
August 15, 1999 | Linux NetKit (0.17) |